Duane Pierfax is ready to move from an encampment into a Project Roomkey hotel, Monday, April 20, 2020. LA County is working with state, federal and local partners on Project Roomkey, an initiative to bring medically vulnerable people experiencing homelessness indoors during the COVID19 pandemic. (Photo/Michael Owen Baker)

貧困と格差をなくす


LAのホームレス支援策「プロジェクト・ルームキー」とは

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急リポート第6弾。今回は米国西海岸のロサンジェルスとつなぐ。お話をお聞きするのは、テレビ番組のコーディネータとして活躍する山本美和さん。

東海岸のニューヨーク州に比べ、感染者や死者数が12分の1と言われているカルフォルニア州。人口1000万人ロサンゼルス郡では、これまでに2万人が感染し、942人が死亡している。早くからロックダウンなどの対策を講じたことや、面積的な広さによる人との距離や、車社会であることが、比較的、感染者を抑えているのではないかと言われている。

ユニークな車のデモやホームレス支援策
市民活動が活発なロサンゼルスでも、会議や集会はZOOMやYouTubeにシフト。また、家賃の支払い免除を政府に求める「CANCEL THE RENT」のキャンペーンは、車でのパレードを行ったという。ロサンゼルスでは80台の車が列を作ったほか、全米40箇所で、同様の車のパレードが行われた。

ホームレスが多いロサンゼルスでは今、政府、企業、NPOが一体となり、「プロジェクト・ルームキー」という取り組みが展開されている。同プロジェクトは、空いているホテルやモーテルを刈り上げ、「ステイホーム」が難しいホームレスに9ヶ月間、滞在してもらうというもの。3食の支給はもちろん、医師が看護師が常駐し、検査などを受けることもできるほか、警察や消防などとの連携もとられているという。

ロサンゼルス郡のプロジェクト・ルームキーのホームページより

5月中旬には、現在の完全なロックアウトから、徐々に規制が緩和される見通しのカルフォルニア州では28日、営業再開に向けた4つのステージが示された。

カルフォルニア州「営業再開に向けた4段階」
ステージ1:現在のロックダウン状態。基本的に外出禁止。必要不可欠な業種の人だけが働くことができる。

ステージ2:リスクの低い職業が再開できる。具体的には、必要不可欠でない製造工場(おもちゃ、家具、服飾など)、小売店(商品の受け渡しは店の外で行う)、学校、保育園、幼稚園など。(数週間単位で実現可能との見通し。)

ステージ3:濃厚接触による感染拡大がのリスクの高い業種が再開できる。具体的には、美容院、ネイルサロン、スポーツジム、映画館、観客なしのスポーツイベント、宗教的な集会など。(数ヶ月後に実現可能との見通し。)

ステージ4:外出禁止例の終わり。全ての業種の営業が再開できる。コンサート、コンベンション、観客ありのスポーツイベントなど。(これらの再開がいつになるかは、全く見通しは立っていない。)

またカルフォルニア州では、これらの営業を再開するにあたり、以下の要件を掲げている。

営業再開に向けた6要件
要件1:十分な検査が実施されていること
要件2:高齢者、ホームレスなど社会的弱者の保護が十分に行われていること
要件3:万が一の感染者急増に備えて、病院の医療資源とが十分に確保されていること
要件4:ウイルスの研究を行う機関の土壌が確立されていること
要件5:職場や学校など、公共の場所のソーシャルディスタンスが守られていること
要件6:今より厳しい対策を講じる必要があるときに戻れる体制にあること

by covot編集部

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